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恥骨(ちこつ)ってどこ?問題も多い骨盤の一部

恥骨

恥骨は骨盤を構成する寛骨の一部分です。

恥骨・坐骨・腸骨は生まれた時から成長期まで軟骨結合している骨で、大人になると融合して一つの骨(寛骨)になります。

目次

恥骨

恥骨

恥骨は左右2つあります。

人体の骨の数は成人で206個ですが、私の知る限りその中で唯一、感情を表す言葉がついた骨です。

骨盤を構成する寛骨は左右2つあるので、恥骨も左右に2つあります。

寛骨の一部分の骨:恥骨

  • 日本語:恥骨
  • 英語:Pubis, Pubic bone
  • ラテン語:Os pubis, Pubis

骨の種類として恥骨は不規則形骨に分類されます。

恥骨ってどこ?

寛骨(恥骨・坐骨・腸骨)

恥骨・坐骨・腸骨を総称して寛骨と呼び、左右の寛骨と仙骨を骨盤と呼びます。

恥骨・坐骨・腸骨が融合して一つの寛骨になり、左右の寛骨と仙骨の構造を骨盤と呼びます。

恥骨ってどこからどこまで?

では恥骨がどこからどこまでなのかというと、寛骨がつくる股関節のくぼみ(寛骨臼)から前方下部1/5を恥骨としています。

恥骨どこからどこまで

恥骨はどこからどこまでなのかというと、寛骨臼から前ぽ下部1/5が恥骨ということになっています。

解剖学では寛骨の寛骨臼から3つの部分に分けられています。

恥骨の触診

恥骨は下腹部を上から下に圧すと触診することができます。

恥骨の前方には脂肪はつきにくいので、ふくよかな人でもほとんどの人は触診できるハズです。

恥骨の各部位

恥骨の各部位

恥骨の各部位

恥骨には各部位に名称がついています。

恥骨稜、恥骨上肢は触診できる部分で筋肉が付着する部分です。

左右の恥骨同士の関節を恥骨結合、恥骨結節と呼びます。

恥骨どうしの関節、恥骨結合

下から見た恥骨結合

下から見た恥骨結合

左右の恥骨の結合部分は軟骨結合の半関節に分類されます。

半関節とは繊維軟骨で結合した関節で若干の動きがあります。

出産時にはこの恥骨結合が開いて産道を確保しますが、この開いた恥骨結合が正常に戻らない、大きくずれてしまうのが恥骨結合離開です。

離開とまではいかなくても出産以後に骨盤の歪みや恥骨周辺の痛みや不具合を訴える女性は多くいらっしゃいます。

また、恥骨結合と左右の坐骨結節、尾てい骨の菱形部は会陰と呼ばれ、分娩時に会陰切開なども施される部位です。

恥骨と坐骨が作る閉鎖項

恥骨と坐骨が作る閉鎖項

恥骨と坐骨が作る閉鎖項

恥骨と坐骨が作る孔を閉鎖孔(へいさこう)とよびます。

ここには閉鎖孔を通る閉鎖神経や閉鎖筋(外閉鎖筋内閉鎖筋)などがあり、梨状筋などの筋肉の緊張などが坐骨神経痛のような神経痛を引き起こすこともあります。

また閉鎖孔ヘルニアというものはこの閉鎖孔から内臓が飛び出してしまう(ヘルニアとは飛び出すがその意です)症状です。

恥骨に付着する筋肉

恥骨に付着する筋肉も多くあり、主に腹筋などのように体幹の動きに関与するモノ、内転筋のように股関節の動きに関与するものがあります。

恥骨に付着する腹筋群

俗にいう腹筋とは、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋のことで、その中で内腹斜筋以外は恥骨に起始部や停止部を持ちます。

そのため腹筋がある程度、鍛えられていると恥骨を引っ張り上げ骨盤が後傾して自然と腰が立った状態になります。

逆に腹筋が弱いと、恥骨を引っ張る力が弱くなり骨盤が前傾して、腰が丸くなったような状態になります。

腹筋は恥骨を引っ張り上げ美しい姿勢にも関与し、体幹の力強さにも関わる大事な筋肉ですから、ぜひともケアしてほしい部分です。

恥骨に付着する腹筋群


恥骨に付着する股関節を動かす筋肉

また恥骨には股関節を動かす筋肉も多く付着しています。

主に太ももの内側を走行する筋肉が恥骨に起始部を持ち、股関節を内転させる働きを持ちます。

恥骨に付着する股関節を動かす筋肉

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まとめ

[st-kaiwa1]恥骨について解説してきましたが、恥骨について理解は深まったでしょうか?

身体を動かす重要な筋肉も多く恥骨に付着しているので、このスジの緊張などが恥骨を引っ張り付着部が炎症を起こすということもありますし、女性は恥骨痛などもあります。

恥骨は女性にとってはとても重要な身近な骨なんですね。

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