MENU

大円筋(だいえんきん)

大円筋

肩甲骨から上腕骨に付着する大円筋は肩関節の動きに作用する筋肉ですが、菱形筋などにより肩甲骨が固定されているか、肩甲骨が下方回旋しているときにのみ効果的に働く筋肉です。

目次

大円筋の解説

大円筋

大円筋の走行と働き

大円筋肩甲骨の下角後面から上腕骨の小結節稜に付着し、大円筋が収縮することにより上腕骨が伸展、内旋、内転します。

大円筋は広背筋と一緒に働くと力を発揮しますが、広背筋大胸筋肩甲下筋により肩関節が内転・内旋・伸展するのを補助します。

起始部:
肩甲骨の下角後面

停止部:
上腕骨の小結節稜

機能:

  • 肩関節の伸展:上腕骨がまっすぐ後方へ向かう動き
  • 肩関節の内旋:上腕骨が中心を軸に内側へ回る動き
  • 肩関節の内転:外転位にある上腕骨を体幹に向かって引き寄せる動き


大円筋の起始部

大円筋の起始部

大円筋の起始部

大円筋の起始部は肩甲骨の下角後面です。

大円筋のように肩関節を動かす筋肉は肩甲骨から上腕骨に付着しますが、肩甲骨の付着する各部位を知っておくとその働きも理解しやすくなります。

大円筋の停止部

大円筋の停止部

大円筋の停止部

大円筋の停止部は上腕骨の小結節稜です。

上腕部には大円筋のように肩甲骨から上腕骨に付着して肩関節を動かす筋肉と、肩甲骨から肩関節・肘関節・橈尺関節をまたぎ前腕(橈骨尺骨)に付着する二関節筋・多関節筋が走行しています。

大円筋の働き

大円筋は広背筋を補助する筋肉で、「広背筋の小さなヘルパー」とも呼ばれる筋肉で、大円筋は広背筋を補助し、肩関節の伸展・内旋と内転に作用する筋肉です。

肩関節は多方向に動ける大きな可動域を持っている関節ですが、肩関節の動きは肩甲帯の動きと対になっています。

肩関節の動きを理解するには肩甲帯の動きも把握しなければなりませんが、単に肩関節の動きを上腕骨の動きとして理解するのも混乱を避けるためにいいかもしれません。

肩関節の伸展

大円筋の働き

大円筋の肩関節の伸展の動き

大円筋の肩関節の伸展とは、上腕骨が後方に向かう動きで、肩甲骨は下制か下方回旋をします。

肩関節は一般的に40~60°の伸展が可能で、肩関節を伸展させる大きな筋肉には三角筋(後部)・小円筋肩甲下筋大円筋広背筋大胸筋(下部)などがあります。

肩関節の内旋

大円筋の内旋

大円筋の肩関節の内旋の動き

大円筋の肩関節の内旋とは、上腕がその長軸を中心に内側に向かう動きで、肩甲帯(肩甲骨)は外転します。

一般的に肩関節は70~90°の内旋が可能で、肩関節を内旋させる大きな筋肉には三角筋(前部)・肩甲下筋大円筋広背筋大胸筋(下部)などがあります。

肩関節の内転

大円筋の内転

大円筋の肩関節の内転の動き

大円筋の肩関節の内転とは、上腕が体幹の方へ近づいていく動きで、肩関節の内転に伴い、肩甲帯(肩甲骨)は下方回旋します。

一般的に肩関節は体幹の前面で75°の内転が可能で、烏口腕筋肩甲下筋大円筋広背筋大胸筋(下部)などが肩関節を内転させる大きな筋肉です。

機能強化

大円筋は広背筋と同じエクササイズで機能強化できますが、同じ動きでも使う場所、力を入れる場所を意識することでその筋肉は優先的に使われるので、大円筋の走行や付着部を意識しながらのトレーニングが望ましいです。

筋力強化

大円筋は懸垂やロープクライミングなどの運動で鍛えることができ、肩関節の内旋運動によっても鍛えることができます。

ストレッチング

大円筋は肩関節を90°の外転位で、さらに外旋することでストレッチングが可能です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次