肘は単純な動きしかできない関節で、肘関節は伸ばす曲げると言った単純な動きしかできませんが、大きな可動域を持つ関節です。
位置的にみると上肢の前方にある筋肉が肘を曲げ、後方にある筋肉が肘を伸ばします。
目次
単純な動きしかできない肘関節
橈骨も上腕骨に接しますが、その面積はわずかなものなので肘関節には含めません。
肘関節は蝶番関節に分類され、単純な動きしかできませんが大きな可動域を持つ関節です。
肘の動き
肘は曲げる(屈曲)、伸ばす(伸展)といった動きしかできません。
前腕をねじるような動きは肘関節ではなく橈尺関節の働きで、前腕を外側や内側にねじる動きは橈尺関節の回外、回内の動きと表します。
肘関節の屈曲
肘が伸びた状態(肘関節の伸展位)から肘を曲げるのが肘関節の屈曲の動きです。
肘を曲げる限界
肘関節は約140~150°まで屈曲が可能です。
肘を曲げる筋肉
肘を曲げる筋肉は上腕骨や肩甲骨に付着し、尺骨や橈骨に付着します。
位置的にみると上肢の前方にある上腕筋や上腕二頭筋、腕橈骨筋などの筋肉が肘を曲げる動きに関与します。
肘を曲げる筋肉
肘関節の伸展
屈曲位の肘が伸びる動きが肘関節の伸展です。
肘を伸ばす限界
肘関節は一般的には0°まで伸展が可能で、肘関節を完全に伸ばすと尺骨の肘頭が上腕骨の肘頭窩にカチッとはまって、それ以上伸展できなくなり安定が保たれます。
肘を伸ばす筋肉
肘を伸ばす大きな筋肉は多くはありません。
位置的にみると肘を伸ばす大きな筋肉は上肢の後方に位置し、上腕三頭筋などが主に肘を伸ばす動きに関与します。
肘筋は小さな筋肉ですが、肘関節の伸展の動きの安定に関与する筋肉です。
肘を伸ばす筋肉
肘の動きと動きの限界・まとめ
肘の動きと可動域をまとめておきます。
肘の動き
- 肘関節の屈曲:前腕が肩へ近づき、上腕と前腕の成す角度が小さくなる動き
- 肘関節の伸展:前腕が肩から遠ざかり、上腕と前腕の成す角度が大きくなる動き
肘関節の可動域
一般的に肘関節は0°から140~150°の可動域を持ちます。
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