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お尻の筋肉(3つの臀筋と6つの外旋筋、お尻の付け根の筋肉)

お尻の筋肉

お尻は解剖学では臀部(でんぶ)といいますが、主なお尻の筋肉は3つの臀筋(大臀筋・中臀筋・小臀筋)で、お尻の深層には梨状筋を含む深層外旋六筋があります。

これらお尻の筋肉は骨盤後方から大腿骨に付着する股関節を動かす筋肉で、お尻の付け根には太ももの後ろを走行するハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)が付着し、股関節と膝関節の動きに関与します。

深層外旋六筋などのお尻の深層の筋肉は坐骨神経や閉鎖神経などのすぐ近くを走行しているので、これらのお尻の筋肉の緊張などが神経を刺激して坐骨神経痛などを引き起こすこともあります。

目次

お尻の筋肉

お尻の筋肉の最表層にあるのは大臀筋で、その下に中臀筋、小臀筋と3つの臀筋が層をなしています。

その更にお尻の深層には深層外旋六筋と呼ばれる6つの筋肉が走行しています。

筋肉はその位置により働きが推定できますが、お尻の筋肉は身体の後方にあり、お尻の筋肉が収縮することで股関節の外転と伸展、外旋に作用します。

お尻の筋肉・3つの臀筋

お尻の表面部分には3つの臀筋が層をなしています。

お尻の最表層の筋肉は大臀筋で、単独の筋肉でなら人体で一番大きな筋肉です。
(人体で一番大きな筋肉は大腿四頭筋と言われますが、大腿四頭筋は4つの筋肉の総称です)

大臀筋は股関節が15°以上伸展されたときに働くので、普通の歩行ではあまり使われない筋肉です。

その下に中臀筋、小臀筋と続きますが、この2つのお尻の筋肉は歩くときによく使われる筋肉で、体重が左右交互に移動するような動作でよく使われます。

一番上のお尻の筋肉

お尻の筋肉

一番上のお尻の筋肉、大臀筋

一番上のお尻の筋肉は大臀筋(だいでんきん)で、表層にあるため自分でもお尻の広範囲で触診できる筋肉です。

起始部
腸骨稜の後方1/4、仙骨と尾骨の腸骨近くの後面、腰背筋膜

停止部
大転子外側面、大腿筋膜張筋の腸脛靭帯

働き

  • 股関節の伸展
  • 股関節の外旋
  • 下部の筋繊維:股関節の内転の補助


2番目のお尻の筋肉

お尻の筋肉

二番目のお尻の筋肉、中臀筋

二番目のお尻の筋肉は中臀筋です。

3つの臀筋の中間にある中臀筋は小臀筋とともに、体重が左右交互に移動するような運動でよく使われ、歩行や走行中に体重が片足に乗った時、逆側の臀部が下方へ落ち込んでしまわないように支えます。

中臀筋などが弱いと歩行中に肩が左右に揺れる歩き方になってしまいます。これは中臀筋のような股関節を外転させる筋肉によって、股関節の機能が良好な状態が保てなくなり、片足に体重をかけた時に逆側に臀部がだらりと落ちてしまうという状態です。

下肢の力強い動きを引き出すには、中臀筋や小臀筋が十分に発達している必要があります。

起始部
腸骨稜のすぐ下の腸骨外側(小臀筋の起始部のすぐ上)

停止部
大腿骨大転子の後外側

働き

  • 股関節の外転
  • 中臀筋前部の筋繊維:股関節の内旋
  • 中殿筋後部の筋繊維:股関節の外旋

  • 3番目のお尻の筋肉

    お尻の筋肉

    3番目のお尻の筋肉、小臀筋

    3番目のお尻の筋肉は小臀筋で股関節を外転位に保つためによく働き、下肢の力強い動きを引き出すには小臀筋と中臀筋が十分に発達していなければならない言えます。

    起始部
    中臀筋のすぐ下の腸骨外側

    停止部
    大腿骨大転子の前面

    働き
    股関節の外転、股関節の外転に伴う股関節の外旋

    お尻の筋肉・深層部

    お尻の深層の筋肉

    お尻の深層の筋肉、深層外旋六筋の走行と働き

    お尻の筋肉の深層部には、深層外旋六筋という6つの筋肉があります。

    深層外旋六筋(梨状筋・上双子筋・下双子筋・外閉鎖筋・内閉鎖筋・大腿方形筋)は内旋位にある股関節を強く外旋させる筋肉群です。

    梨状筋以外はすべて坐骨の閉鎖孔周辺に起始部を持ちますが、ここは閉鎖神経や坐骨神経が走行していて、深層外旋六筋の緊張などが神経を刺激して、坐骨神経痛や神経痛を引き起こすことがあります。

    お尻の深層の筋肉:深層外旋六筋


    お尻の付け根の筋肉

    お尻の付け根の筋肉

    お尻の付け根の筋肉、ハムストリングス

    お尻の付け根の筋肉はハムストリングスで、ハムストリングスは3つの筋肉(大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋)の総称です。

    これら3つの筋肉は全てお尻の付け根の骨の部分、坐骨結節に岸を持ち、膝関節をまたぎ脛骨と腓骨に停止します。

    この3つの筋肉は股関節と膝関節をまたぐ二関節筋で、股関節の動き(股関節の伸展)と膝関節の動き(膝関節の屈曲)に作用します。

    立ってでも床に座ってでも膝を伸ばした状態で上体を前屈し、手が床や足先につかないような方は明らかにハムストリングスの柔軟性不足で、ハムストリングスの柔軟性不足は膝関節の不安定さを招き、膝の障害の原因ともなりえます。

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