腰の動きとは腰椎の動きで、主な腰の動きは4つあります。
腰を曲げる動きは腰椎の屈曲、腰を伸ばす動きは腰椎の伸展、腰を回す動きは腰椎の回旋、腰を傾ける動きは腰椎の側屈で、動いた位置から戻る動きは復元と言います。
脊柱の動きは主に腰椎と頸椎で起こり、胸椎でも動きは生じますが、腰椎の動きや頸椎の動きに比べれば非常に小さなものです。
主に腹筋群が腰を曲げ、背筋(脊柱起立筋)が腰を伸ばしますが、腰の回旋と側屈には腹筋群と背筋の両方ともが関与します。
曲げる腰の動きと筋肉
腰を曲げる動きは腰椎の屈曲です。
腰椎の屈曲は胸部が大腿に近づいていく動きで、腰椎の屈曲の可動域は一般的には80°です。
腰を曲げる大きな筋肉には腹筋群があります。
腹筋は呼吸にも関与するモノがありますが、大きな筋肉として腹直筋や外腹斜筋、内腹斜筋が腰を曲げる筋肉です。
大腰筋などは腰椎から大腿骨に付着する筋肉ですが、基本的に足を持ち上げる動きは股関節の屈曲であり、腰椎の動きではありません。
腰を曲げる筋肉
現代のライフスタイルは腰を曲げやすい
私たちのライフスタイルは慢性的に腰椎を屈曲位に置きやすく、その為に不適切な姿勢が続き生理的湾曲が崩れて慢性的な腰痛を引き起こしやすいのです。
腰痛やぎっくり腰などは、腰椎が屈曲気味で下肢の大きな筋肉を使わず腰の小さな筋肉だけを使いモノを持ち上げたり力を入れたりするようなときに生じやすいのです。
腰の柔軟性を養いたい方は腰を柔らかくする方法などで十分にセルフケアをしましょう。
おすすめリンク:腰を柔らかくする方法
伸ばす腰の動きと筋肉
腰を反らす動き(腰を伸ばす動き)が腰椎の伸展で、腰椎の伸展の可動域は一般的には20~30°です。
体の後面にある筋肉が腰を伸ばす筋肉で、大きな筋肉としては脊柱起立筋や腰方形筋などがあります。(脊柱起立筋は腸肋筋・最長筋・棘筋、3つの筋肉の総称です。)
腰を曲げる筋肉
腰椎は前弯している
脊柱は生理的湾曲といって自然にカーブを描いています。
このカーブをS字カーブともいったりしますが、腰椎は自然な状態では前弯しているのでその構造上、屈曲しやすく伸展しにくい構造です。
(可動域は屈曲80°、伸展20~30°)
回す腰の動きと筋肉
腰を回す動きは腰椎の回旋です。
腰を左に回す動きは腰椎の左回旋、右に回す動きが腰椎の右回旋で一般的に腰椎の回旋の可動域は左右に60°ずつです。
腰を回す大きな筋肉には、脊柱起立筋や腹筋群の外腹斜筋や内腹斜筋があります。
腰を回す筋肉
側屈する腰の動きと筋肉
腰を左右に傾ける動きは腰椎の側屈です。
腰を左に傾ける動きは腰椎の左側屈、右に傾ける動きが腰椎の右側屈です。一般的に腰椎の回旋は左右に35°ずつの可動域を持っています。
腰椎を側屈させる大きな筋肉には、脊柱起立筋や腹筋群の腹直筋、外腹斜筋や内腹斜筋があります。
腰を回す筋肉
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