脊柱を構成する胸椎は12つあり、上から第一胸椎~第十二腰椎という構造になっていて、各胸椎には12対の肋骨が接しています。
脊柱の動きはほとんど腰椎と頚椎で生じ、胸椎では動きはほとんど起きません。
胸椎
胸椎は第一腰椎の上にあり、下から第十二胸椎~第一胸椎、その上に第七頸椎が続きます。
胸椎を含む脊柱の各椎骨(脊椎骨)は不規則形骨に分類されます。
背骨というのは俗称ですが、背骨全体は解剖学的には脊柱(せきちゅう)呼ばれます。
脊柱は椎骨(脊椎骨)同士の間に椎間板(椎間円版)というクッションの役割をするものが挟まった構造です。
頚椎7・胸椎12・腰椎5で背骨の数は24個になりますが、仙骨と尾てい骨をいれた脊柱の数はというと、この背骨の骨24個と仙骨の5つの融合した脊椎骨と尾骨の4個の融合した脊椎骨を合わせた33個の骨のことを言います。
脊柱を構成する骨
胸椎は略してTと記します。
胸椎は英語でThoracicなので、胸椎は略してTと書きます。
T5と記したら第五胸椎のことなんですね。
胸椎を構成する椎骨と椎間板
胸椎(背骨)の一つ一つの骨を椎骨、脊椎骨と言い、各椎骨の間にはクッションの役割を果たす椎間板があります。
各椎骨の前方は椎体で、中央には脊髄が通る椎孔という穴が空いています。
胸椎は後弯している
背骨全体はまっすぐではなく、前や後ろに沿った形をしています。
体にかかるショックを吸収するため、背骨全体が生理的湾曲というカーブを描いていて、この弯曲はS字カーブとも呼ばれます。
胸椎の下の腰椎は前腕し、胸椎は後弯、頚椎は前弯しています。
胸椎が作る関節
胸椎は頚椎や腰椎、胸椎の椎骨同士と接し、関節を形成しています。
また肋骨とも接し、胸郭を構成します。
椎骨同士の関節
胸椎は胸椎同士と第一腰椎、第七頸椎と関節を形成しています、これらは椎間関節と呼ばれ滑走関節に分類されます。
背骨の動きは主に腰椎と頸椎で生じ、胸椎ではほとんど動きはありません。
胸椎と肋骨との関節
肋骨の数は胸椎と対称に12対24本あり、12個の胸椎の横突起に接していますが、前方では上の7対だけが個々に胸骨に接し、次の3対は一緒になり胸骨と接し、下の2対(浮遊肋骨)はどこにも接しず浮いています。
胸椎に付着する筋肉
胸椎には大きな筋肉として、脊柱を動かす背筋や板状筋、肩関節を動かす広背筋、肩甲骨を動かす僧帽筋や菱形筋などが付着します。
(脊柱起立筋は腸肋筋・最長筋・棘筋の3つの筋肉の総称です。)
胸椎に付着する脊柱を動かす筋肉
胸椎に付着する肩関節を動かす筋肉
胸椎に付着する肩甲骨を動かす筋肉
胸椎の動き
脊柱全体としては屈曲と伸展、左右への側屈、左右への回旋が可能ですが、脊柱の動きは主に腰椎と頸椎で起こり、胸椎では大きな動きはありません。
(これらの動きをしてから元の姿勢に戻る動きを復元といいます。)
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