背骨というのは俗称で、解剖学的には背骨全体は脊柱(せきちゅう)といいます。
背骨の一個一個の骨は椎骨(ついこつ)、もしくは脊椎骨(せきついこつ)と呼ばれ不規則形骨に分類され、椎骨同士の間には椎間板(椎間円版)というクッションの役割をするものが挟まっています。
そんな背骨の数はいくつあるのかというと…
人体の背骨の数
人体は成人の骨の数は206個、その中で背骨の数は全部で24個です。
腰の骨は腰椎と呼ばれ5つあり、その上の胸椎が12、首の骨である頸椎が7つです。
しかし脊柱の骨の数はというと、この背骨の骨24個と仙骨と尾骨(尾てい骨)の9個の骨を合わせた33個の骨のことを言います。
なぜ仙骨と尾てい骨は2つの骨なのに9個なのかというと、仙骨と尾てい骨はあたかも一つの骨に見えますが、仙骨は5つの骨(脊椎骨)が融合し、尾てい骨は4つの脊椎骨が融合してできているからです。
頚椎の数
頚椎の骨の数は7つで上から第1~第7頸椎です、頚椎は英語でCervicalなので略してCと記しC7と記したら第7頸椎のコトを指します。
胸椎の数
胸椎の骨の数は12で上から第1胸椎~第十二胸椎、英語でThoracicなので胸椎は略してTと書きます。
12個の胸椎にはそれぞれ肋骨が接していますので、肋骨の数は12対24個です。
腰椎の数
腰椎の骨の数は5で上から第1腰椎~第5腰椎、英語でLumbarなので略してLと記します。
頚椎や腰椎はヘルニアや骨折など、問題の多いところです。自分がどこを痛めているのか位は知っておきたいですよね。
これら24個の背骨が連続的に動くことで脊柱は、屈曲と伸展、側屈と回旋の動きをすることができます。
背骨の関節で一番動きの多い部位は第一頸椎と第二頚椎が作る環軸関節で車軸関節に分類されます。
それ以外の椎骨同士の関節は滑走関節に分類され動きはわずかですが、動きが全体に及ぶことにより複雑な大きな動きが可能になります。
背骨の動きはほとんど頸椎と腰椎で起こり、胸椎でも動きはありますが頸椎と腰椎の動きに比べたらわずかな動きしかありません。
背骨の数が多いのはヘビ
ついでに生き物で背骨の数が多いのはヘビです。
ヘビの骨の数は種類によって大きく異なりますが、少なくて600個、多いものでは1200個ほどの骨があると言われ、そのほとんどが200~400個に及ぶ脊椎骨と肋骨です。
(1、2個の頸椎を除いて、ヘビのほとんどの脊椎骨には1対ずつの肋骨が接しています。)
人間の肋骨と違い、ヘビの肋骨は前面で胸椎に接していないのでとても広く広げることができ、肋骨が左右に開くことで大きな獲物を飲み込めたり、希少種(パラダイスヘビ)ですが肋骨が開くことで平べったい体になりモモンガのように飛行が可能なヘビもいます。
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