腹部深部を走行する筋肉、小腰筋は腸腰筋のひとつです。
小腰筋・腸骨筋・大腰筋を総称して腸腰筋と呼び、腸腰筋全体では股関節を屈曲させる強力な筋肉ですが、小腰筋単独での力は弱く単独では小腰筋は股関節の屈曲を補助する筋肉として扱われます。
小腰筋
小腰筋は第12胸椎、第1腰椎の椎体と椎間板の外側部から、恥骨上肢の上の腸恥隆起という場所に付着します。
小腰筋単独での力は弱いものですが、腸腰筋全体としては背骨や骨盤から大腿骨に付着する筋肉で、強く股関節を上げる(屈曲する)筋肉です。
小腰筋の起始部
第12胸椎、第1腰椎(椎体、椎間板)
小腰筋の停止部
腸恥隆起
小腰筋の働き
腸腰筋全体では股関節の屈曲と外旋、小腰筋単体での働きは脊柱(腰椎)の屈曲の補助です。
小腰筋の起始部
小腰筋の起始部は第12胸椎、第1腰椎の椎体、椎間板の外側部です。
脊柱を構成する胸椎は12個あり略してTと記し、腰椎は5つあり略してLと記します。
小腰筋の停止部
小腰筋の停止部は、骨盤の腸恥隆起という場所で、恥骨上枝の上端にあたります。
小腰筋の神経支配
腰神経叢
小腰筋の触診
小腰筋は腹部の腹筋群の深層にあり触診はできません。
小腰筋の働き
小腰筋の働きは股関節の屈曲の補助で、小腰筋単独では股関節の屈曲の補助筋として扱われますが、腸腰筋としては股関節を屈曲させる主働筋であり、股関節の外旋にも作用します。
股関節の屈曲の動きは太ももが体幹に近づく動きで、身体の前方に位置する小腰筋(腸腰筋)のような筋肉が股関節の屈曲に関与します。
股関節の屈曲の可動域は一般的に0~130°です。
腸腰筋(大腰筋)や大腿前方の恥骨筋や縫工筋、大腿直筋などの身体の前方にある筋肉が股関節を強く屈曲させる筋肉です。
股関節を屈曲させる筋肉
機能強化
小腰筋だけを単独で鍛えたり、ストレッチングすることは困難で、股関節の屈曲運動で小腰筋を含む腸腰筋は筋力強化することができ、股関節の伸展でストレッチングするこちができます。
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