筋肉、骨格の機能解剖とストレッチやセルフマッサージのコツ

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股関節のストレッチ

ストレッチ 骨盤と股関節の筋肉と骨格

おススメの股関節のストレッチは3つ、安全に効果的に行うにはコツがある。

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今回はおススメの股関節のストレッチを3つと、股関節のストレッチを安全に効果的に行うコツをご紹介します。

基本の股関節を反る(伸ばす)・曲げる・開脚する、3つの方向の股関節のストレッチをご紹介しますので、ストレッチしたい方向だけでもいいですが、3つ全部行っていただくのもおススメです。

更に股関節の症状や状態別の股関節のストレッチ、運動がお好きな方やアスリートの方のためのより深い股関節のストレッチもご紹介いたしますので、ご自身の状態に合わせた股関節のストレッチをお試しください。

股関節のストレッチの重要性

股関節の位置

股関節の位置

股関節自体はその構造上、比較的に安定が保たれている関節で脱臼や亜脱臼などは生じにくい関節ですが、股関節周辺は痛みが出たり違和感が出たり、股関節を動かす筋肉が弱かったり固くて機能が落ちてしまったり、問題の多いところです。

股関節は軸骨格(体幹)と下肢を繋ぐ唯一の連絡路なので体重は必ず股関節を経由して下肢に伝わるため、日常の動作でも体重を支える、歩いたりして体を移動させる、重要な役割がある部位です。

常に強い負担にさらされている部位なので、股関節を動かす筋肉の緊張が抜けずに股関節が固くなり股関節の動きが制限されてしまったり、股関節を動かす筋肉が弱体化してしまって股関節や他の関節(膝や足首)に負担がかかったり、股関節をかばおうとして他の部位に負担がかかってしまうのです。

固い股関節だと、体重を支える、歩くなどの日常の動作でも、どのようなスポーツや運動でも支障が出るしパフォーマンスがあがりません。

後述する股関節の使い方でもご紹介しますが、体の力を効率的に無駄なく発揮するためには、股関節を曲げて下半身に力をためる、といった動きがとても重要ですので、股関節が固かったり股関節を動かす筋肉が弱いと身体能力を上手に発揮できず、無駄な動きが多くなったり、無駄なエネルギーを使ってしまうんですね。

たとえば、お尻の横の筋肉である中臀筋や小臀筋などは股関節を外転させる筋肉で歩行中に足がまっすぐ出るようにする役割も持ちます。

これらの筋肉が弱かったり、緊張が抜けずに固くなってしまうと足がまっすぐに出ない、体軸や重心が定まらない、左右の肩が左右に揺れる歩き方(トレンデレンブルグ歩行)になってしまいます。

これは股関節を動かす筋肉が弱体化していたり、緊張が抜けずに力が出ないために股関節の機能が良好な状態が保てなくなり、片足に体重をかけた時に逆側に臀部がだらりと落ちてしまうという状態です。

日常の些細な動作でも、ほとんどのスポーツや運動でも固い股関節、弱い股関節では身体の動きに支障が出てしまいますので、運動がお好きな人でなくても股関節の機能を回復させることができる股関節のストレッチをおススメします。

ご紹介する股関節のストレッチはウォーミングアップ、準備運動的なものではなく、ヨガのように深い呼吸を使い股関節を動かす筋肉を芯から緩められる形をご紹介していますから、股関節の痛みや違和感がある方や、固い股関節を柔らかくしたい方はぜひともご紹介する股関節のストレッチを行ってください。

若いときには股関節自体には問題は少ない

股関節自体は若いときは問題の少ない関節です。

これは股関節の構造上、比較的安定が保たれているためで、股関節が固い、股関節を動かす筋肉がコルなどのお悩みは多いけれど、股関節の脱臼や亜脱臼、骨格の変性などが起きにくいためです。

ただ年齢が進むにつれ、股関節の骨が変形したりすり減ってしまうことはあります。年配の女性に多い問題ですが股関節を構成する大腿骨骨折なども男性より女性に多い問題です。

若いときは股関節自体は肩関節などに比べて問題は起きにくい関節ですが、股関節前方の鼠径部や股関節を動かす筋肉の問題などは年齢を問わず多い障害ですので、ぜひご紹介する股関節のストレッチで柔軟性を養っていただきたい部位です。

股関節に多い障害

老化で骨がすり減ってしまったり、骨が変形してしまうこともよくありますが、股関節を動かす筋肉が弱かったり、緊張が抜けずに力不足で股関節を動かす筋肉がコル、痛くなるということはよくあります。

お尻の奥の筋肉は股関節を外旋させる筋群ですが、これらの筋肉も絶えず強い負担にさらされているので緊張しがちです。

これらの筋肉が緊張して神経の流れを妨げて坐骨神経痛や梨状筋症候群などの問題を引き起こしたり、股関節を曲げる強力な筋肉である腸腰筋(大腰筋・腸腰筋)などは腰椎に付着するので、腰椎の変性を引き起こし椎間板ヘルニアの原因にもなったりもします。

股関節の問題、股関節を動かす筋肉の問題は他の関節の問題と比較して、単に筋肉だけの問題ではなく間接的に神経的な問題を引き起こすことが多いのです。

股関節の前は鼠径部といいます。

鼠径部

股関節の前方の鼠径部

股関節の前面の体表の部分は鼠径部(そけいぶ)といいます。

ここは体幹と下肢を繋ぎ、下腹部と下肢を隔てる部分なので問題の多いところ、身体の構造上、弱点のような部分だと言えます。

股関節を動かす筋肉などは体幹の骨格に付着して鼠径部を通り大腿骨に付着するので、これらの筋肉の緊張が鼠径部の痛みや違和感、シコリとして感じられたり、神経や血管も鼠径部を通りますから、これらを通す管から内臓が飛び出してします鼠経ヘルニア(脱腸)という症状も起こりやすい部位です。

ご紹介する股関節のストレッチの基本、股関節を伸ばすストレッチはこの鼠径部をストレッチできる形でもありますので、下腹部や腰の柔軟性を養えるおススメのストレッチです。

股関節のストレッチのための機能解剖

では、股関節のストレッチのための股関節の構造や動きをご紹介します、解剖学的なことが苦手な方は飛ばして股関節のストレッチ実践編をご参考ください。

でも、股関節の構造や動きや股関節を動かす筋肉などを理解しておけば、自分にはどの方向の股関節のストレッチが必要なのか分かるし、股関節を動かす筋肉の付着部などを理解しておけば股関節のストレッチをより効果的に行えるので、安全に効果的に股関節のストレッチを深めるためには多少の解剖学的なことは役に立つハズ。

ストレッチしたい股関節の構造

股関節の構造

大腿骨頭が寛骨臼にはまり股関節を構成します。

股関節は骨盤の骨、寛骨(かんこつ)と太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)の関節です。

股関節は肩関節に代表される球関節の仲間の臼関節に分類されるので、股関節は寛骨臼大腿関節ともいいます。

臼関節とは球関節より深くお互いの骨がはまり込んでいる関節なので、脱臼や亜脱臼などの生じにくい安定性がある関節とも言えます。

股関節を構成する寛骨は恥骨・坐骨・腸骨の総称で、これら3つの骨は幼いころは別々の骨ですが、成長とともに融合して一つの寛骨となります。

大腿骨は人体で一番長い骨で、寛骨と股関節、脛骨と膝関節を構成します。

その大腿骨の骨頭が寛骨の寛骨臼というくぼみにハマっているのが股関節です。

股関節の骨頭と寛骨臼を見れば分かるように、股関節は多方向に自由に動きる関節だと理解することができますね。

股関節ストレッチのための機能解剖


ストレッチしたい股関節の動きを知っておこう

股関節の動き

股関節をストレッチしたい方向、動きを知っておこう

その股関節ですが主な動きは3対、6通りの動きがあるので、股関節をストレッチする場合は股関節の動きを理解しておくとストレッチも行いやすいでしょう。

股関節の動き

  • 股関節の屈曲と伸展
  • 股関節の外転と内転
  • 股関節の外旋と内旋

股関節の動きはこれらの動きが複合した複雑な動きで腰椎の動きとも連動していますが、股関節の動きを単純に理解するために股関節の動きを大腿骨の動きとして診ると理解しやすいと思います。

大腿骨・太ももが前に行くのが股関節の屈曲、後ろに伸ばす(反る)のが股関節の伸展で、この2つの動きのストレッチはおススメの股関節のストレッチにて解説しています。

大腿骨・太ももが外側と内側に行くのが股関節の外転と内転で、内転方向のストレッチはあまり重要ではないので、股関節の外転と屈曲ができる股関節の開脚のストレッチとしてご紹介しています。

大腿骨が外側内側に捻じれる動きが股関節の外旋と内旋ですが、これらの動きはストレッチしにくいのでご紹介はしていません。

参考リンク:股関節のストレッチのための動きと筋肉


股関節の屈曲と伸展

まず、股関節のストレッチでしていただきたいのが屈曲方向と伸展方向のストレッチです。

太ももを後ろに反らしていくとお腹の中の大腰筋や太ももの前面の大腿直筋(大腿四頭筋)などの股関節の屈曲筋群のストレッチができ、鼠径部も気持ちよくストレッチすることができます。

上半身を前屈すれば、太もも裏の股関節の伸筋群(ハムストリングス)がストレッチできます。

股関節の開脚(屈曲と外転)

開脚する股関節のストレッチも重要です。

両足を左右に開脚すると、太もも裏の筋肉と内側の筋肉をストレッチできますので、開脚が苦手な方、開脚を柔らかくしたい方はぜひとも実践してみてください。

股関節のストレッチのコツ

股関節のストレッチにはコツがあります。

ここでご紹介したいおススメの股関節のストレッチはヨガのアーサナが元となっています。

ヨガのアーサナは呼吸を上手く使い、より体を伸ばせるように捻じりを入れたりして、より全身運動になるように工夫されたものばかりです。

ストレッチはガンバってうんうんとやっても準備運動くらいの効果しかありませんが、呼吸を上手く使い行えば体の芯から緩めることができます。

また、ストレッチのコツとして筋肉の付着部(起始部と停止部)周辺を意識してストレッチすること、ストレッチされている部位を感じるということもストレッチの効果を高めます。

ストレッチのコツは呼吸です。

股関節ストレッチのコツ

股関節ストレッチのための呼吸法

股関節のストレッチのコツは呼吸法にあります。

その呼吸法とは全体呼吸、全身呼吸とも言われる胸式呼吸と腹式呼吸を組み合わせたものです。

呼吸が浅い方、腹式呼吸ができない方って結構居られるので深い呼吸ができない方は先に呼吸法だけを練習してみましょう。

呼吸は不随的にも随意的に行うことも可能な機能で、意識的に深い呼吸をするには口から息を吐き、鼻から息を吸います。

まず、お腹を引っ込めながら口からゆっくりと息を全部吐きだし、鼻からゆっくりと息を吸い込みお腹を膨らませます。

腹式呼吸で限界まで息を吸いお腹が膨らんだら、今度は胸式呼吸で息を吸い胸を広げるように(胸郭をめいいっぱい広げて)更に息を吸い、最後に肩が少し上がるように更に息を吸います。

腹式呼吸、胸式呼吸と続けて息を吸い、息を吸いきったら3秒ほど止めて、ゆっくりと口から吐き出し今度は胸を縮めてからお腹を限界まで引っ込めるようにします。

このように腹式呼吸と胸式呼吸を最大限行うのが完全呼吸と呼ばれるものです。

ヨガなどはこの呼吸法を基本としてアーサナを行っていきます。

この呼吸法だと通常の何倍もの呼吸が行え、普段どれだけ呼吸が浅いか驚かれると思います。

こののような呼吸の仕方で、息を吐くときに力を抜き、息を吸うときに背骨が伸びるようにすると更に股関節のストレッチが深まります。

伸びている部分を感じるのも効果的

身体のトレーニングはトレーニングしている部分を感じるということもトレーニングの効果を高めます。

ストレッチの場合は、ストレッチされている部位、スジを感じやすいので、「ストレッチされていて気持ちいいなぁ」と感じていただければいいともいます。

ご紹介する股関節のストレッチは力の入れ具合や状態を倒す方向を変えるだけで他の部位がストレッチされるので、できるだけ股関節を動かす筋肉の走行を感じながら(お尻の付け根や太ももの付け根など)ストレッチを行ってください。

ストレッチしたい筋肉には起始部と停止部がある。

筋肉には付着部があり、体幹に近い付着部を起始部、体幹から遠い付着部を停止部と呼びます。

主に筋肉はこのような起始部と停止部といった2つの付着部を持っていますが中には起始部がいくつもある筋肉や停止部がいくつもある筋肉もあります。

ストレッチのコツはこの起始部と停止部周辺をより伸ばすこと。

筋肉の中間部をストレッチしようとしてもあまりストレッチできませんので、その筋肉の起始部や停止部がストレッチできるような姿勢を取ることが大事です。

ご紹介する股関節ストレッチの姿勢はそのような起始部や停止部をうまくストレッチできるようにご紹介していますが、各筋肉の解説記事にて起始部や停止部を解説していますので、さらにストレッチを極めたい方はそのような解剖学的な情報もお役に立てると思います。

おススメの3つの股関節のストレッチ

では、股関節のストレッチのためのレクチャーが終わったところで股関節のストレッチ実践編のご紹介です。

おススメの股関節のストレッチは3つありますが、全て完全呼吸とともにゆったり行ってください。

股関節が固い、身体が固いからといって無理に行ってもどこかを痛めてしまうだけで効果はありません。

身体が固い人は固い人なりに股関節をストレッチできればいいので、呼吸を忘れずにストレッチされているスジを気持ちよく感じながら行ってください。

股関節のストレッチの基本

伸ばす股関節のストレッチ

伸ばす股関節のストレッチ

まず、股関節のストレッチの基本は股関節を伸ばす(反らす)、股関節を伸展するストレッチです。

このストレッチは股関節を伸ばすだけでなく腰や鼠径部もストレッチできるのでとても気持ちがいい形で、固い股関節を柔らかくするストレッチとして一番にご紹介しているものです。

ストレッチは実は身体の中心から緩めていくのがコツなので、他の部位のストレッチもこの身体の中心を緩めるストレッチから行うのをおススメしています。

身体の中心である腰とお腹は屈曲位に陥りやすく、私たちのライフスタイルは腰を曲げやすい、慢性的にお腹が引っ込み腰が前に曲がりやすいので、この腰も反れる股関節のストレッチは本当におススメなのです。

やり方は正座をしてから両手を膝の横の床について、股関節をストレッチしたい方の足を後ろに伸ばします。

この時につま先を断てずにつま先も後ろに伸びるようにします。

この姿勢を取ってから完全呼吸を行っていきますが、息を吐くたびにストレッチする方の足を更に後ろに伸ばし会陰(股の中心)を床に落とす(床に近づけていく)ようにしていきます。

息を吸うときは背骨が上に伸びるようにして天井を見上げるようにすると更に股関節のストレッチが深まります。

背中、背骨をできるだけ伸ばして背中が丸くならないようにして行うのがコツです。

身体が柔らかい方は背骨をより反るようにすると更に股関節のストレッチが深まりますので、手を床ではなく膝の上に両手を置いて行い、天井を見上げるようにすると更に股関節と腰をストレッチすることができます。

決して無理はせず膝の上に両手が置けない方は手を床についたままでいいので、完全呼吸を忘れずに息を吸うたびに股関節がよりストレッチされ、息を吐くたびに股関節周辺の力が抜けるのを感じてみてください。

この股関節のストレッチでは股関節を強力に屈曲させる筋肉、腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)や太もも前面の大腿直筋(大腿四頭筋)、腹筋群などを特にストレッチすることができます。

また、股関節や筋肉だけではなく血液や気が滞りやすい下腹部内臓もストレッチできるので、とても気持ちがいいストレッチです。

ストレッチできる筋肉


曲げる股関節のストレッチ

伸ばす股関節の次は曲げる股関節のストレッチです。

太ももの後ろのハムストリングスという筋肉が股関節を伸展させる主な筋肉ですが、この筋肉が固いと前屈すると太ももの後ろが突っ張って手が床や足先に届かないという状態になります。

ハムストリングスが固いと、膝を曲げたり股関節を伸展させる力が出ない、膝周辺の筋肉の付着部を引っ張り膝が痛くなるなどの問題が生じやすくなります。

立ってでも床に座ってでも膝を伸ばして前屈して手が床や足先に届かない方は明らかにハムストリングスの柔軟性不足ですので、ご紹介する曲げる股関節のストレッチで柔軟性を養いましょう。

立位でも座位でも膝を伸ばして上体を前に前屈していけば曲げる股関節のストレッチになりますが、より丁寧に行うためには床に座って行います。

曲げる股関節のストレッチ

股関節を曲げるストレッチの準備

床に座り股関節をストレッチしたい方の足を伸ばして反対の足を曲げて足の裏をストレッチする方の太ももの裏に付けます。

この状態から両腕を上に伸ばし背骨を伸ばしてから上体を倒して前屈していきます。

曲げる股関節のストレッチ

膝を伸ばし上体を前屈して股関節のストレッチを行います。

手が足先に届く方は足先をつかんで、手が足先に届かない方は両手をすねの上に置き完全呼吸を行います。

この姿勢は曲げる股関節のストレッチみならず、ふくらはぎや膝裏、太ももの裏までストレッチできる形ですが、より股関節をストレッチしたい場合は背骨をできるだけ伸ばしてお腹が太ももに近づいていくように前屈すると、特に太ももの後ろの付け根(ハムストリングスの起始部)を特にストレッチすることができます。

ハムストリングスとは3つの筋肉(大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋)の総称で、この3つの筋肉は全て坐骨に起始部を持ちますので、このストレッチは太ももの後ろの付け根の坐骨周辺がとてもストレッチされるのを感じられると思います。

開脚する股関節のストレッチ

開脚する股関節のストレッチ

開脚する股関節のストレッチ

股関節を左右に開脚すると股関節を外転と屈曲方向にストレッチすることができます。

開脚する股関節のストレッチは上記のように床に座り左右に開脚して行いますが、開脚方向に股関節が固い方は上記の姿勢だけでもハムストリングスなどの筋肉、太ももの裏、足の付け根が伸ばされるのを感じれれると思います。

開脚方向に股関節が固い方は上記の姿勢で背骨を伸ばすように完全呼吸を行っていくだけでも股関節をストレッチすることができます。

前屈する股関節のストレッチ

開脚から上体を前屈して股関節ストレッチを深めていきます。

更に股関節のストレッチを深めたい方はここから前屈していき、膝は伸ばして目線はお腹をみないで前方を見て、背中が丸くならないように上体を倒しいくとハムストリングスの起始部(坐骨)周辺を特にストレッチすることができます。

また、できるだけ開脚して前屈していけば太ももの内側の内転筋群や縫工筋、薄筋なども気持ちよくストレッチできる形です。

ストレッチできる筋肉


症状、状態別の股関節のストレッチ

おススメの股関節のストレッチを3つご紹介してきましたが、アスリートの方などはもっと股関節のストレッチを深めたいハズ。

そのような方にはおススメの深く行う股関節のストレッチもあります。

また、股関節を動かす太ももの内側の筋肉(内転筋群)が固いと筋肉の付着部を引っ張り膝の内側が痛くなる、ということがよくあるので運動後に膝の内側が痛くなるような方、太ももの内側を柔らかくしたい方のための内転筋群のストレッチ、股関節を動かすお尻の奥の筋肉がコルようなかたにもお尻の奥を伸ばすストレッチをご紹介しておきます。

先にご紹介したおススメの3つの股関節のストレッチと合わせて、ご自身の状態にあった股関節のストレッチを行ってください。

アスリートにおススメの股関節のストレッチ

深い股関節ストレッチ

より深い股関節ストレッチ

初めにご紹介した伸展する股関節のストレッチですが、更にストレッチを深めていくことができます。

とても深く腰と股関節を伸ばすことができ、お腹や鼠径部も気持ちよく伸ばせますので、比較的身体が柔らかい方、アスリートや運動やスポーツが大好きな方にはとてもおすすめなストレッチです。

より深い股関節ストレッチの行い方

長めの靴下を履いて靴下の先を余らせておきます。

初めにご紹介した伸ばす股関節のストレッチの形をとり、ストレッチする方の足をできるだけ後ろに伸ばします。

まず、ストレッチする方と同じ側の腕で靴下の先を持ち腕を頭の後ろに持っていき、両手で靴下の先を持ちます。

そこから更に状態を反らせ天井を見上げると股関節のストレッチはさらに深まります。

この深い股関節のストレッチも決して無理はせず、深い完全呼吸を忘れずに行ってください。

息を吸うときは背骨が伸びるようにして、息を吐くときは会陰(股の中心)が床に近づいていくようにすると更に深く股関節のストレッチを行うことができます。

運動すると膝の内側が痛くなるような方にお勧めのストレッチ

鵞足部のストレッチ

ストレッチしたい鵞足部に付着する3つの筋肉

太ももの内側を走行する縫工筋薄筋半腱様筋(ハムストリングス)は全て脛骨の同じ部位に付着し、この部位を鵞足部といいます。

股関節を動かす3つの筋肉の付着部(停止部)がガチョウの足のようになっているためこのような名称がついていますが、これらの筋肉に柔軟性がないと鵞足部を引っ張りその筋肉の停止部周辺の筋膜が炎症を起こしてしまうということがよくあり、これらの筋肉の停止部の炎症は鵞足炎とも呼ばれます。

鵞足炎は鵞足部周辺の痛み、膝の内側の痛みとして感じられやすいのですが、膝をよく使う運動後に膝の内側が痛くなるような方は、ストレッチでこれらの筋肉の受難性を養うことが大切です。

ご紹介した開脚する股関節のストレッチをできるだけ左右に足を広げて行えばこれらの筋肉を十分にストレッチすることはできますが、立位で行うこともできます。

鵞足部のストレッチ

鵞足部のストレッチ

このストレッチの行い方

足を広げ、膝が90度くらい曲がるようにして膝上に両手を当てます。

ストレッチする方の太ももを手で圧していき、腰から上をしっかり反対側にねじりますが、膝が90度くらいに曲げて行うと、膝の内側がよりストレッチされやすくなります。

腰は曲げずに背骨を伸ばし腰を落として(膝を曲げて)ストレッチする方の手で膝を押し出し、上半身をストレッチする側と反対にねじってください。

このストレッチも完全呼吸とともに背骨が伸びるように息を吸い、息を吸うときによりストレッチされているスジが伸びるようにします。

お尻の奥がコル人は股関節の内転のストレッチもおススメ

お尻のストレッチ

お尻の奥の筋肉、深層外旋六筋

お尻の奥の梨状筋などの筋肉は深層外旋六筋とも呼ばれ、股関節を外旋する筋肉です。

これらの筋肉も体重を維持する、歩行するなどでも常に強い負担がかかっているのでコリやすいところです。

単にお尻の奥がコルだけならいいのですが、お尻の奥は坐骨神経や閉鎖神経などが走行していて、これらの筋肉の緊張が神経痛を引き起こしてしますということがあります。

このような状態はお尻の奥のストレッチ、内旋する股関節のストレッチで改善していくしかありません。

ストレッチの行い方

梨状筋のストレッチ

梨状筋などのストレッチ

これらの筋肉は股関節を外旋させる筋肉ですから、股関節の内旋でストレッチすることができます。

ストレッチしたい方の足の膝を曲げ両手で膝を抱え込むようにして膝を胸に近づけていくと、梨状筋などが簡単にストレッチできます。

更に梨状筋をストレッチングしたいならば、片足の股関節と膝関節を90度に曲げ、ストレッチする足の反対の手で膝を圧して床に近づけます。

股関節のストレッチと合わせて覚えたい股関節のほぐし方

ご紹介した股関節のストレッチで十分に股関節や股関節を動かす筋肉をストレッチできて柔軟性を養うことは可能ですが、股関節が固い、股関節を柔らかくしたい、股関節の違和感や痛みがあるお悩みに私がよく施術するポイントがあります。

ここは自分でも圧しやすいポイントなので、自分でセルフマッサージする方法を解説しておきます。

場所

股関節をほぐすポイント

股関節をほぐすポイント

骨盤の横に自分でも触れることのできる骨の出っ張りがあります。

骨盤の前方側面の骨の大きな出っ張りを上前腸骨棘といますがその下に下前腸骨棘という骨の出っ張りの部分があり、下前腸骨棘の側面に股関節を曲げる力強い筋肉である大腿直筋(大腿四頭筋)の付着部(起始部)があります。

筋肉をほぐすにはその筋肉の付着部(起始部や停止部)を圧したりマッサージするのがコツですが、この大腿直筋の起始部は自分でも圧しやすい部位です。

大腿直筋

股関節を力強く曲げる大腿直筋



圧し方

圧し方

圧し方

仰向けに寝て圧す方の股関節と膝を曲げ足の裏は床につけておきます。(股関節45°、膝90°くらいに曲げます)

写真のように手をあてがいますが、四指と親指を広げて四指をお尻にあてがい親指を下前腸骨棘の側面に当てて少し左右に圧してみるとると、大腿直筋のぐりっとしたスジが感じられると思います。

このスジを圧してみるとスジ沿いに響くような、股関節に響くような気持ちいい感覚があるので、そのような感覚を頼りにスジを親指で捉えます。

スジの緊張を取るためには力任せに圧すのではなく、持続圧(圧しっぱなし)を5秒ほど続け、これを5回ほど繰り返します。

施術などではこの部位に施術すると、「股関節が軽くなった」「股関節が動くようになった」という感想をよく頂くポイントです。

ここは自分でも圧しやすく、太ももの前面が疲れている、足が上がりにくいときなどにも重宝するポイントです。

プロに頼むのも〇

股関節の問題は比較的に改善しやすい問題で、股関節の専門的な整体なども多くあります。

股関節の問題を抱えている方は、そのような所で股関節のストレッチの指導を受けたり、施術を受けるのもいいかと思います。

特に股関節の症状がある方や、事故やケガのリハビリなどは専門的な指導を受けてから自分で行うのがいいでしょう。

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