前腕の橈骨と尺骨との関節が橈尺関節ですが、橈尺関節は肘関節や手関節の動きと混同されがちです。
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橈尺関節
橈尺関節は車軸関節で、近位と遠位で橈骨と尺骨が接しています。
肘関節は蝶番関節で動きは大きいですが、屈曲と伸展の動きしかできず、前腕をねじるような動きは車軸関節に分類される橈尺関節により可能になります。
近位の橈尺関節
近位の橈尺関節では橈骨頭が尺骨頭上で回転します。
遠位の橈尺関節
近位での橈尺関節の回転により、遠位では橈骨頭が尺骨の周囲を回ります。
橈尺関節の動き
前腕を外に向ける動きは回外(かんがい)、内側に動かす動きは回内(かんない)で、前腕の動きとして表されるこの動きは橈尺関節によるものです。
橈尺関節の回外の動き
橈骨がその軸を中心にして外側に向かう動きが橈尺関節の回外の動きです。
回外は下に向いている手のひらを上に向ける動きです。
橈尺関節は安静状態から80~90°回外します。
前腕の回外の動きは、主に上腕二頭筋と回外筋の働きですが、腕橈骨筋によっても補助されています。
前腕を回外させる筋肉
橈尺関節の回内の動き
橈骨がその軸を中心に尺骨側、内側にクロスする動きが橈尺関節の回内です。
回内は上に向いている手のひらを下に向ける動きです。
橈尺関節は70~90°回内が可能です。
前腕を回内させる筋肉、前腕の前方にある回内筋群は円回内筋、方形回内筋、腕橈骨筋によって構成されています。
前腕を回内させる筋肉
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